がん経験者として

がんを経験した当時、私はがんについて何も知らず、今思えば不器用であまり上手ではないがん患者だったなあと思います。不安な気持ちを抱え込み、眠れぬ夜もありましたし、気持ちをコントロールできず周りに迷惑をかけたこともありました。

そんな私ですが、いろいろあり、今ではがん経験者として体験談や健康についてのお話、がん治療と仕事の両立についてのお話などをさせていただくことも多くあります。企業内研修で、体験談をお話しすることになり、その準備をしている中で、がん治療で入院していたときの写真が出てきました。

私ががんにり患し入院手術をしたのはもう10年も前のことで、同じようながん患者とつながることができずに治療していました。支えてくれる人はいましたが、がんの悩みを打ち明け合える患者仲間はおらず、孤独でした。その後、何年も経ってがんサバイバーのつながりに出会うことができました。時はコロナ禍、オンラインでの出会いでした。経過観察の身でしたので、治療について相談するということはなかったのですが、初めて「大人の遠足」と題したオフ会でがんサバイバーの方々にリアルで会うことができました。がんにり患して何年も経っていましたが、それは素晴らしい経験でした。

その「大人の遠足」を企画主催してくださった方が、今月お空に行ってしまいました。笑顔ばかりが浮かんでくる、穏やかで優しい方でした。

なんだかいろいろと思いの巡る今日です。この思いが言葉になる日が来るのかもしれませんが、なんだか今日は言葉にしないで味わっていたいような気持ちです。

いろいろなことを、これからも、多くの方に伝えていきたいと思います。

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